トップインタビュー

ごあいさつ
フジ住宅株式会社
代表取締役社長 宮脇宣綱

2023年3月期の業績と2024年3月期以降の業績の見通しについてお聞かせください。

2023年3月期は、連結売上高は114,473百万円、連結営業利益6,091百万円、連結経常利益5,744百万円、連結当期純利益3,817百万円と前期比減収となりましたが、各段階利益においては概ね増益となりました。当期は、コロナ禍で住み替え需要が喚起されたことによる前期までの「特需」の消失や、販売価格の高謄等により、分譲住宅セグメントが大幅な減収となりましたが、新築住宅に比して割安な中古住宅は販売が好調で、住宅流通セグメントは堅調であったほか、賃貸住宅建築請負の受注が伸び、一棟売賃貸アパートも例年通り販売が好調に推移した土地有効活用セグメント、土地有効活用セグメントにリンクして年々成長を続ける賃貸管理セグメントが好調に推移した結果、全体としては分譲住宅セグメントの減収の約半分を他のセグメントで埋めることができました。各段階利益におきましては、分譲住宅セグメントの渡収に伴う減益影響はありましたが、他のセグメントの増益類がこれを上回り、全体では概ね前期比増益で着地することができました。2024年3月期は、新築戸建て住宅の販売は引き続き苦戦が予想されますが、下期に4棟の分譲マンションの引き渡しを予定し、他のセグメントも好調を維持する見通しですので、連結売上高は120,000百万円、連結営業利益6,400百万円、連結経常利益6,000百万円、連結当期純利益4,000百万円と増収増益予想としております。

創業50周年おめでとうございます。今後100年と続く企業であるために最も重要なポイントと考えられる点を教えてください。

当社は、「富士山のように日本一愛される会社」を目指し、現会長の今井光郎が1973年(昭和48年)1月22日に創業し、2023年1月22日に創業50周年を迎えました。創業来、経営理念「社員のため、社員の家族のため、顧客・取引先のため、株主のため、地域社会のため、ひいては国家のために当社を経営する」を掲げ、「幸せはこぶ 住まいづくり」「売りっぱなしにしない、建てっぱなしにしない」をモットーに、「お客様のために」にこだわって今日まで歩んで参りました。当社では、まず社員が幸せでなければ、決してお客様にお喜びいただけるような仕事はできないと考えておりますので、社員が心身ともに健康で、仕事にやりがい、生きがいを感じ、公私ともに充実した人生を歩んで欲しい、と強く願い、社員や社員の家族の健康増進や、公平公正な人事評価制度の運用、徳育など、様々な取り組みを行なっております。VUCAと呼ばれる時代にあっては、経営の目的を見失わないことが何より重要であると考えますので、これら経営理念やモットー、そしてそれに基づく機々な取り組みは一切変えることはいたしませんが、経営戦略に関しましては、時勢の変化に合わせて柔軟に対応していかねばなりません。そのためには、先々起こるであろうことを予測するのではなく、変化に柔軟に対応できる人財を数多く育成し、輩出することが重要であると考えており、そしてそれは、結局のところ経営理念を深く理解し、実践できる人財を育成することにほかならないと考えています。そして、これこそが100年企業に向かうためのポイントであろうと考えております。